わたしのばぁちゃん。
私はおばあちゃん子です。
両親が共働きなので、小さい頃から昼間はずっとばぁちゃんちで過ごしていました。
同じく1コ上のイトコのかおちゃんも、ずっとばぁちゃんちにいたので、ほとんど姉妹のようでした。
いつも「ばぁちゃん争奪戦」が繰り広げられていたそうです。
今でも帰省してばぁちゃんちにいくと、ばぁちゃんと色んな話をします。
日本文学の話やら、恋愛の話、ばぁちゃんの少女時代の話など。
「私は昔はハイカラだったのよ。ハイヒール?もちろん履いてたわよ。真っ赤なやつね。」
「よく友達と銀座のあんみつ屋さんに行ったのよ。それがすごく美味しくてね。」
ばぁちゃんは昔は東京に住んでいたので、銀座あたりもよくぶらぶらしていたそうです。
そして自分の少女時代の話になると、決まって戦争の話もします。
ばあちゃんが16、17才の頃、日本は戦争中だったんです。
「職場に素敵な男の人がいてね、私に自転車の乗り方を教えてくれたのよ。後ろを支えててくれてね。
すごく優しくて、すてきな人だったのよぉ。」
と顔を赤らめるばぁちゃん。
「でも戦争でみんな駆り出されてね。その人も戦争に行っちゃったの。船でね。
みんなで見送りに行くんだけど、船って見えなくなるまでに長い時間がかかるんだよね。
ボーーーーーと汽笛が鳴ってね。船がだんだんだんだんちいさくなっていくのを、ずっと見ていたわね」
「そりゃもう悲しくてね・・・」
好きな人をそうして送り出さなきゃいけない時代だったのですね。
私はいまでもばぁちゃんが大好きです。
「あとはもう死ぬだけだ」
そんなこと言わずに長生きしてよね。
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